私たち果樹農家は冬の間剪定作業に明け暮れます。
剪定の技術には基本がありますが農家(人)により方法が異なり、剪定によりその年の果実の出来が左右されると言っても過言ではありません。
けっこう重要で闇雲に枝を切っている訳ではないんです。
農業大学校の学生の頃で『木と話しろ』とよく言われました。
今になると何となくその言葉の意味が理解できるような気がしてます。
果樹は主に枝に実をつけますが、種類(栗、リンゴなど)により、実のつき方が異なります。この事を結果(実)習性と言いますが、果樹の種類により異なる結果(実)習性を理解する事が大切です。
それに品種(リンゴの場合フジやツガル)はもちろんの事、個々の木々にもそれぞれ個性があります。
結果習性や品種、個々の木々の個性を見極めて、光、作業効率、薬剤散布効率を考慮して枝を切っていく。
それが剪定なんです。
木と話しを出来るような職人に到達できるよう、明日も木に語りかけます。